けんぶちックな地方そうせい

剣淵町内を歩く、食べる、泊まる、そして出会う…。菅井尚伸の「新鮮・町レポ」をお届けするコーナーです。

#4「陶芸作家は年長組 幼小中高オール剣淵作品展」

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11月上旬、「絵本の館」の展示ホールで、町の子どもたちの作品が展示されていました。

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この陶芸作品、作家はなんと保育所「きりん組」の15人の子どもたち。
幼児による陶芸、私は他には知りません。表情を見ても、手慣れた感じが…

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こちらは、スパッタリングという手法による絵、これも保育所の幼児たちの作品。
恥ずかしながら、私はこのスパッタリング、聞いたこともありませんでした。

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そして小学生は各学年とも絵で、1年がアルパカ、2年は人と野菜、3年はやちだもの樹、
4年はつちのこ館、5年は絵本の館、6年は校内。
中学生は1年が文字のレンダリング、2年は手のデッサン、3年は静物の絵。
町立の剣淵高校生は、生活福祉系列と農業国際系列のプロジェクト。

展示作品を一通り見て思ったのは、これってもしかして、
町の幼児・児童生徒全員が参加しているのではないだろうか、ということでした。
今回のブログに書く前に確認したくて、教育委員会の佐藤宏樹さんを訪ねました。
すると、まずこの作品展は町の文化祭の開催に併せて、日ごろから町内児童生徒が取り組んでいる
各種の作品を鑑賞してもらい、子どもたちが創造の意欲を喚起することを目的にしていること。
そしてやっぱり…そうでした。各学校児童生徒全員の作品を展示!
絵画・工作・毛筆・硬筆・技術家庭科等の5部門から、
先生たちが中心になってクラスのテーマを決めるんだそうです。けんぶちックですよね~すごい!
前回も書きましたが、保育所と小中高が1校づつの剣淵でなければ、
こんな展覧会はまず、実現しませんね。
よく「オールジャパン」とか「オール北海道」とか言われますが、
これぞまさに本物の「オールけんぶちっ子」の作品展。

どれも個性的な作品だったのですが、その中で、小学2年生が描いた「人と野菜」
うまく撮影できた分だけですが、写真を載せさせていただきました。
「人と野菜」の絵は全部で21点ありました。
モデルはたぶんご家族だと思いますが、21点のうち12点が
トウモロコシやミニトマト?などをバックに、 “ピース”をしていました。
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小学校2年生が、家族にポーズをとってもらって絵を描いている様子を想像すると、微笑ましいですね。

今月、旭川の地場産で剣淵高校の生徒さんが、シクラメンとポインセチア、
ジャガイモ、ニンジンなどの野菜を販売していました。
10時半くらいに行ったのですが、結構売れてましたよ。
500円のシクラメンを買って帰って、葉っぱをめくって驚きました。
小さなつぼみをいっぱい発見。母も大喜びでした。
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前回#3の最後に書きましたが、全国には757の「町」があります。
その中で「町立高校」があるのは、わずか14町で、すべて北海道の町です。
北海道には129の「町」があります。ということは
(129-14=115)つまり「町立高校」がない町が、北海道には115町もあるわけです。

その北海道でも、この10年で4校の「町立高校」が廃止されました。
遠軽町立「遠軽郁陵高校」
せたな町立「大成高校」
せたな町立「瀬棚商業高校」
洞爺湖町立「洞爺高校」

出典:総務省 北海道教育委員会 地方公共団体一覧~地域広報サービス

何が言いたいかというと、剣淵に「町立高校」があることの意味と重要性です。
剣淵校パンフ
「農業」と「福祉」
北海道は言わずと知れた「自給率200%の食糧供給基地」
ところが大消費地で暮らしていると、北海道の”ありがたさ” あまり感じません。
当たり前と思ってしまっているからです。
でも今年、北海道産のジャガイモ不足でポテトチップの販売停止が相次ぎました。
”ポテチショック” というんだそうです。
そうしたことが起きて初めて、消費者は気づくんでしょうね。
きのう14日の北海道新聞10面「北海道でつくる」に、
カルビー北海道工場社長のインタビュー記事がありました。
カルビーは年間30万トンの国産ジャガイモを使い、その8割が道産だそうです。
インタビュー最後の質問 「カルビーにとって北海道とは?」に社長は
”運命共同体です。北海道との関係が無くなることはあり得ません。
当社は広島発祥ですが、広島の学生に『カルビーはどこの会社か』と尋ねると
7割が北海道と答えます。笑い話のようですが、本当の話です” と。

「北の国から」の倉本聰さんは、なるほど~と思えることを言っています。
「日本は”徴兵制”ならぬ、”徴農制”を導入しろ。若い人は『土』に向き合うべき。
なぜ農業か。食うこと、つまり生きることの根源につながるから」と。

ここからは私の(浅はかな)考えです。
大学を卒業して、就職する前に2年くらい北海道で農業に携わらせ、
自然の厳しさや美しさ、そして食糧供給の大切さを体感させる。
すると、企業や役所ではなく、農業を職業として選択し、北海道に移住する若者が増える…かも
”夢みたいなこと言ってるな”と叱られるか、完無視されるか…
倉本さんは、富良野塾で長年多くの若者と接してきた方です。”徴農制”は真剣な発想・主張だと思います。

まずは北海道教育大学5校と旭川に設立される「(ものづくり)公立大学」で…どうでしょう。
そして ”徴農制” の受け皿の一つは、もちろん「剣淵高校」。
やっぱり”夢みたいな話”でしょうか。
へーそうなんだ、と思った資料があります。町の方はご存じだと思いますが
「数字で見る剣淵高校」の2ページ
へ~な資料
剣淵高校の「農業国際系列」で学んでいる2年次、3年次の生徒34人のうち、
”農家の子弟は4人、30人は非農家”。大半が農家の子弟と思い込んでいました。
剣淵中学からの入学生徒より、町外からの生徒が占める割合が多いとのことですが、
町外からみると、魅力と可能性がある高校ということですよね。

もう一つの「福祉」。
年齢区分人口
ちょっと見ずらいですが、これは今年7月に剣淵町教育委員会が作成した
「剣淵町教育振興基本計画」(案)の8ページにある「年齢3区分別の人口構成比の推移」です。
推計値を見ると、2060年には、65歳以上の老年人口が全体の約5割。
多くの地方自治体でも、同じような経過をたどるのは確実です。
介護など福祉の仕事への需要の高まりに、供給が追い付くかどうかが今後の大問題です。
「数字で見る剣淵高校」の3ページです。
福祉
北海道には、公立233校、私立51校、合わせて284校の高校があるのですが、
剣淵高校は卒業時に「介護福祉士国家試験受験資格」が得られる道内5校のうちの1校!
(道北では唯一)
授業料などの比較を見ても、剣淵高校は専門学校より ”圧倒的”に有利なんですね。

「食料供給基地」である北海道で、
「徴農制受入れ基地」と「介護福祉士供給基地」に成り得る剣淵高校。
「地方そうせい」の大きな軸だと思いました。
そして、ジャガイモなのかトマトなのか、他の野菜か豆か米かでんぷんか、
はたまた人か介護施設などか…はわかりませんが、カルビーにとっての北海道のように、
剣淵町にとっての「運命共同体」
見渡してみると、意外なところにあったりするんじゃないでしょうか。

<けんぶちックな ふぉと すて~しょん>
保育所と小学校の壁画。町の人以外はあまり知らないと思うので…
こうした常設の壁画作品も、1年に1箇所くらい増えていったら将来、より楽しい町になりますね。
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#5予告「絵本『星のふる夜に』と壇蜜さん??」

投稿日: 2017年12月15日カテゴリー: けんぶちックな地方そうせい

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